世田谷で美味しいお酒と料理を提供する酒食堂のオーナーにインタビュー!
津久井さん、本日は宜しくお願い申し上げます。
『#酒食堂パーラーいいとみ』の津久井です。宜しくお願い申し致します。共同経営者の関田と2人でお店に立ってます。

「#酒食堂パーラーいいとみ」の店名の由来を教えてください。
名前の初めに「#」をつけた理由は、時代を表す今っぽい何かを入れておきたかったからです。数十年後には死語になっていたとしても過去を振り返った時に「そういえばハッシュタグってあったよね」という会話にも繋がると思いまして。
「#」が時代を表す記号。。。面白いですね。
そしてお酒も飲めて定食も食べられるお店なので「酒食堂」というキーワードも加えました。「食堂」だけだとお酒を飲むお客さんが来てくれないし「酒場」だけだとコロナ下で世間の目もあるので「酒食堂」にしました。
なるほど!
それに加えて響きが良かったので「パーラー」というキーワードも盛り込みました。60代以降の人は「パーラー」という言葉にハイカラなイメージを持っているみたいなんですよ。
そこまで考え抜かれているとは!
「いいとみ」という部分がとても重要で、下北沢に関田が以前店長として勤めていて、そこで自分も少し勉強させてもらった『ビアバーうしとら』というお店があるのですが、そこもオーナーが共同経営をしてまして、そのお二人の干支となる丑年と寅年から”うしとら”という名前が付いたそうです。そしてそのお店出身の方のほとんどが干支を文字った名前を店名に掲げています。自分達も迷った結果最終的にそれぞれの干支となる亥年と巳年を文字り、亥と巳、いいとみ。漢字にしたら飯富にもなるし飲食店を開く自分達には丁度良いのじゃないかなと思い、その名前を付けました。

す、すごい。。。ここまでこだわられているお店と初めて出会いました(笑)
貴店の開業のきっかけを教えてください。
まず先程の「うしとら」で共同経営者の関田と出会いました。私は地元の静岡県のビール屋に誘われていたので期間限定でうしとらで働いていました。静岡に渡って5年間ほど勤務してから、関田と『そろそろ本格的に一緒にやっていこうか』となったのですがコロナの感染が広がって一度様子見となってしまったんです。
流れてしまったんですね。
コロナが2年目に突入した時に、このまま感染終息を待っていてもどうなるか分からないと思い開業を決意しました。今の状況が飲食業界にとって一番最低の状況なのであれば、今始めたとしても後は上がるだけだと思いました。
オープンされたのはいつ頃でしょうか?
2022年1月末頃。2021年4月頃から本格的に動き出しました。
10ヶ月くらいかかったんですね!
「絶対にこのエリアでやりたい」という気持ちはなかったので、まずは物件探しに時間を使いました。自転車を漕ぎながら色んな商店街を巡ったりもしました。2021年の10月にオープンする予定だったのですが物件がなかなか見つからなかったんです。今のテナントも当初は不動産屋から出された時に写真写りが悪くて微妙と思っていた物件だったのですが内見に行ってみると立地も良くて内装も写真より印象が良かったので契約しました。


「#酒食堂パーラーいいとみ」さんの名物、ウリを教えてください。
和鶏(わけい)です。自分たちで作った造語なんですけど日本の銘柄鶏とか地鶏、普段食べているブロイラー(鶏)以外の国産鳥を和鶏(わけい)と呼んでいます。
後は定食ですね。お昼の12時から23時まで通し営業をしているのですが、どの時間帯でもちゃんとした定食が注文できるというのが当店のウリですね。


メニュー考案などはどなたが行われているのでしょうか?
関田と2人で考えています。もともと2人ともクラフトビール屋で働いていたのでクラフトビールを置いています。前職ではクラフトビールをメインに提供していたのですが、他のお酒との組み合わせにも興味を持ち、当店ではクラフトビールに合う料理やクラフトビール以外にも日本酒やワインも提供しております。
開業までのご経歴が気になります!どういう経緯で飲食に興味持たれたのですか?
高校に入学してから食文化を専攻して飲食のアルバイトをやっていました。物心ついた時には高校を卒業したら料理をやるんだ思っていましたね。料理を学ぶには静岡ではなく東京だなと思い18歳の時に上京しました。和食居酒屋→イタリアン→インドカレー屋→クラフトビール屋を数店舗という流れでキャリアを積んできましたね。
これまでで一番大変だった時はいつでしょうか?
オープンの時ですね。それぞれのお店で店長やっていたのですがまた違う責任感を感じますね。今まで会社の中では数店舗の新店オープンに携わったことはありますが、別の形態で出店っていうのが初めてだったのでオペレーションの部分一つ取っても大変なことばかりでしたね。
飲食店をやっていて嬉しかったことはなんですか?
自分の提供価値に対する反響が半年後、1年後っていう仕事ってたくさんあると思うんですけど、僕たち飲食の場合ですと自分のやったことをすぐ目の前で評価いただけるので、毎日嬉しいですね。人からありがとうって言われる機会って普段生きててあまりないと思うんですけど、食を通して人から喜んでもらえるっていうのは、本当にこの職業の醍醐味ですね。



素敵なお仕事ですね。津久井さんのお仕事のこだわりやポリシーなどはございますか?
こだわらないことがこだわりですね。こだわってますけど凝り固まらないと言いますか変な固定概念に固執しすぎないようにしていますね。料理に関しては映えるだけの見た目だけの料理じゃなくて本質的でおいしい、何度も食べたくなるものを提供していきたいと思っています。
「#酒食堂パーラーいいとみ」さんの今後の展望を教えてください。
店舗展開を考えております。
最後に若者にメッセージをお願いいたします。
本当に独立したい気持ちがあるのであれば挑戦すべきだと思います。そこまでお金をかけなければ自己資金が少なくても独立できます。熱意と展望があればお金は借りられます。そこのハードルの高さを理由に独立しないよりも、やりたいことをやる、一歩前に進むってことを大事にして欲しいなと思います。確かに一番不安なのってお金のことだと思うんですよ。でも我々も当初これくらい費用がかかるだろうなと予測していた金額よりもはるかに低い予算で開業できたので意外と一歩踏み出してみてからじゃないと実際の費用の金額感ってわからないと思いますよ。
津久井さん、本日は貴重なお時間をありがとうございました!
ありがとうございました!


