夫婦で営む北海道の新鮮なお刺身がウリの居酒屋、「北海道鮮魚と炭火炉端焼 ふれあ」さんにお話しを伺いました!!
佐藤さま、本日は宜しくお願い申し上げます。
「北海道鮮魚と炭火炉端焼 ふれあ」の佐藤です。宜しくお願い致します。
まず初めに店名の由来をお伺いできますでしょうか。
”ふれあ”という名前は、焚き火みたいな炎をイメージしております。
焚き火のような炎は生き物が集まってくるイメージがありまして、暖かさを求めて人が集まってくるようにと想いを込めたのと、コロナ禍で大変ではありましたが、人と人との触れ合いを私たちは大切にしておりますので、そういう人との触れ合いを大切にしていきたいという意味も込められています。
そういう意味合いがあったのですね!
店名に”北海道鮮魚”と入っていますが、佐藤様は北海道出身なのですか?
夫婦でお店を営んでおり、主人が函館出身なんです。ビジネス的には仕入れルートを知っていましたし、北海道の美味しいものを東京にお届けしたい気持からこの業態でスタートしました。
なるほど!
開業のきっかけを教えてください。
私も主人も40代半ばなので遅いスタートではありますが、それまでお互い会社員として飲食業界に携わっておりました。会社規模だと利益を出すことがメインになりがちですが、本来の飲食は「丁寧に商品を作りお客様に喜んでもらうこと」だと思っているんですね。
おっしゃる通りだと思います。
例えば、オペレーションの簡素化や非接触ロボットの導入などで、お客様とのコミュニケーションが減ってきているように感じています。
もちろん時代の流れと共にそのような部分も必要だと思いますが、プロでお金をいただく以上、人と人とのふれあいを大切にすることや手間暇かけて最高のものを提供するのは当然のことだと思います。
なるほど
そのような考えを突き通したかったこともあり、会社員ではそれが出来ないなと思ったので独立を決断しました。
開業されたのはいつ頃でしょうか?
2021年6月15日にオープンしました。
去年の今日ですね!笑(取材日2022年6月15日)
そんなことありますか!?笑笑
コロナの影響はありましたか?
オープン当初はちょうど緊急事態宣言中でしたので、それなりに影響はありました。
その中で集客など何か対策はされていましたか?
開業後間もなかったのでコスト掛かることはあまりやっておりませんでしたが、長い目で見て、来て頂いたお客様に最高のサービスと料理を提供して喜んで頂くということを地道にやってきました。
うんうん。
正直仕込みなどはすごく大変なんですが、当たり前のこと当たり前いにやっているだけなので、それだけでリピーターさんがついてくれたり、前の会社時代に仲が良かったお客様も来店していただけました。
私は「お客様がお客様を呼ぶお店」というのを目指しておりますので、いずれは広告費ゼロでなんとかやっていけたらと思っています。
対策とかでもなくてコロナ禍でも、飲食店としてあるべき姿を貫き通していたんですね!
「北海道鮮魚と炭火炉端焼 ふれあ」さんの名物、ウリを教えてください。
全てはないですが、北海道から直に届く鮮魚を使った「お刺身」と「炉端焼き」が人気です!お刺身に関しては北海道民の方も「東京でこんなに美味しいお刺身が食べられるなんて」と言ってくれています。
とても美味しそうです!!
また、北海道は海鮮が美味しいイメージがある人も多いと思いますが、お肉やチーズ、お野菜なども美味しい物が多いので、ある意味総合居酒屋になってしまうかもしれません。笑
その中でも「北海道」というコンテンツがあることで、”美味しそう”と皆様に思ってもらえるような尚且つその期待を裏切らない自信があります!
メニュー開発などは様が行われているのでしょうか?
板前の主人がほぼ考えております。
開業までのご経歴が気になります!
どのような経緯で飲食店の世界に足を踏み入れられたのですか?
私は脱サラなんですが、元々はIT業界の営業をしておりました。
その後、美容業界の営業・マーケティングの仕事をしながらその会社で10年ほど勤めました。
全く飲食業界とは関係のないところでお仕事をされていたのですね。驚きです!
31歳くらいの時に会社を退職してアルバイトから飲食業を始めました!
なぜ、全く異なる業種から飲食に進まれたのでしょうか?
以前勤めていた会社は、美容業界といってもエステサロンを経営している会社で、当時全国に150店舗くらいある結構大きな会社でした。
私は基本的に本社にいる人間だったので、「どうして売り上げがあがらないのか?」という机上の空論ばかり考えていて現場を見ようとしておらず、それが原因で現場の人間の信頼を得ることが出来ませんでした。
本社と現場の温度差の違いはどうしても生まれてしまいますよね…。
私は元から外で食べたり飲んだりすることが好きで、ある時に行った居酒屋でアルバイト募集の張り紙があり、それを見て「こういうところでしっかり現場を見ながら気持ちを入れ替えてやってみよう」という考えで、すぐに会社を辞めて飲食のアルバイトを始めました。笑
居酒屋の張り紙で会社を辞める決断が出来たのがすごいです。
辞める決断が出来たのは若さもありましたが、決断を決めた一番の理由は現場を見ようとしなかった自分への戒めです。
私はこれまで「経費を抑えろ」「売り上げを上げろ」と言ってきましたが、口で言うのは簡単で、今思えば嫌な上司だったと思います。苦笑
自分への戒めだったんですね。アルバイト始めてから”気付き”などはありましたか?
とてもありました!前職では給与を結構頂いていたので、飲食に入ってからは年収も半分以下になってしまったんですね。それでもやることは沢山あって、目の前には大事なお客様がいて、その瞬間瞬間で全て判断をしていくことが本当に大変でした。
うんうん。
ただ、その分お客様のレスポンスも早いので、自分がやった仕事に対してその場で「ありがとう」「美味しかった」と言っていただけるのは本当に嬉しかったしやりがいを感じられました。自分も営業職時代、現場に出向いてスタッフさんの声とかお客様の声とかを聞いていればもっと上手く出来たのかなと思いましたね。それ以来「現場主義」になりました!
自分への戒めとはいえ、お給料も良く慣れた美容業界を離れて現場の経験を積む勇気や行動力、バイタリティが素晴らしいです!!
そうですね。
今思うと自分でもびっくりする決断だったと思います。笑
結果的にすごく楽しい業界で、主人とも出会えましたし、今は飲食業界に転職してよかったと心から思えます!
これまでで一番大変だった時のエピソードなどがあれば教えてください。
主人と二人での開業でしたので、事務作業面も全て自分達でやらないといけないのは大変でしたね。お金の流れを理解し、どれだけお金を貯めておいてどれだけ使っていいのかという判断など、本当にわからないことばかりでそのほとんどが大変でした。
何もかも自分で管理をしなくてはいけませんからね…。
あとは、とにかくお客様に喜んでもらおうと思ってやっていても、お店が忙しいと中々満足のいく接客や対応が出来なかったり、かといってバイトを雇えるような状況でもなかったので、そういうところは一番苦しかったです。
大変な状況でも楽しいからやってこれた部分もありますか?
そうですね。今まで自分で決めてきたことに後悔をしたことがないですし、正直会社に勤めていた時より今が楽しいです!
かつての営業職のノウハウは今でも活きていますし、最終的に自分にはこの仕事が向いていたんだなと思います。主人はずっと職人で、私は営業の経験を経てからのこの仕事ということもあり、外部の人間とのコミュニケーションに慣れているため主人ではなく、私がオーナーとしてやらせて頂いております。
逆に飲食店をやっていて嬉しかったことはなんですか?
お客様が喜んでくれたり、リピートしてくれたりすることはとても嬉しいです!
また、前の会社時代のお客様が来てくれてそのまま常連さんになってくれたりすることもあるのですが、そういった人との繋がりが売り上げが伸びることよりも嬉しいですね!
お仕事のこだわりやポリシーなどはございますでしょうか?
自分を信じることです。
多少後悔することもあるかもしれないですが、それが間違いだっとしたらそ次から直せばいいですし、自分が決めたことをネガティブな方向へは絶対に考えません!
「北海道鮮魚と炭火炉端焼 ふれあ」さんの今後の展望を教えてください。
まだオープンして1年なので、手間ひま掛けて仕込みをし、お客様に丁寧に接していく中でお客様がお客様を呼んでくれるお店にしていきたいです。
その中で自分達が気付けていないことがまだまだあると思いますので、やらなければいけないことは沢山ありますが、お客様と接していく中で学んでいこうと思っております。
素敵な展望です。
正直まだ初めて1年しか経っていないので、具体的にどうしたいとかはないのですが、自分達の理想しているお店に近付けるために、今はひたすら頑張ることだけ考えております!
最後に若者に向けてメッセージをいただけますでしょうか。
会社員時代に、「自分をおごらずに常に謙虚でいろ」ということは若い子によく言ってきました。
私は失敗は沢山した方が良いと思っていて、ただ、失敗しても必ず前を向いてほしいなと。
うんうん。
あとは、「大人に可愛がられる大人になれ」とよく言っていました。
絶対に若い時に可愛がられた方が良いんです。色んなことを教えてくれますし。笑
だけどコミュニケーションを取ろうとしない人が多いから、学びが少なくなり、やりたいことも見つからないのかなと思ってます。
そういうコミュニケーションを取る場として居酒屋などがあるので、私達も陰でお手伝いできたらと思っております!
佐藤さん、本日は貴重なお時間をありがとうございました!
ありがとうございました!