トリップアドバイザー東京部門1位の水餃子専門店「餃包」のオーナー様に取材!
曾(そう)さま、本日は宜しくお願い申し上げます。
「肉汁水餃子 餃包」の曾です。宜しくお願い申し上げます。
開業されたのはいつ頃でしょうか?
2012年12月になります。「 餃包」をオープンしてから今年で10年になります。
開業のきっかけを教えてください。
実は10年前にハンバーガー屋を7年間ほど経営していたんです。国内で六本木、銀座、羽田空港、国外でタイ、シンガポールなどに展開しておりました。ですが東日本大震災の影響で売上が落ちていき倒産の危機に陥りました。毎月300万円ほど赤字を垂れ流す状況の中、会社のキャッシュもとうとう1,000万円切ってしまったんです。
!!
そうだったんですか!!
店舗も六本木店だけになってしまい、後3ヶ月で資金ショートしてしまう状況だったのですが、お店を畳む前にもう一回チャレンジしようと思い今の「餃包」に業態転換したのが開業のきっかけです。
なぜ餃子だったのでしょうか?
夜、六本木を歩いている時に目の前に2人組みのお姉さんが歩いていたんですよ。その2人がいきなり「餃子食いてー」と言い出したんです(笑)その時に「そうか、こんな遅くに女性でも餃子食べたいのか」とビビっときたんですよね。
そんな必然的なきっかけなんてあるんですね!!(笑)
もともとハンバーガー屋を始める前に中華屋を営んでいた関係で、自社で工場を持っていて、餃子等を色々と作っていたんですよ。なので餃子のノウハウもあるしもう一度チャレンジしてみようと思いました。
最後の賭けですね!
ハンバーガー屋から餃子屋を始めるにしても改装費用もなかったので、看板だけ変えてそのまま内装を使うことにしました。赤字を垂れ流していた店舗だったのに餃子屋に変えた初日から凄く売れたんですよ。これで首の皮一枚繋がったと思いましたね。
え、でも待ってください。ハンバーガー屋で儲かっていたから7年も経営してこれたし国内外に何店舗も店舗展開できていたのではないでしょうか?
確かにハンバーガー屋は最初は儲かりました。でもリピート率が非常に悪かったんです。女性目線のハンバーガー、店内もオシャレで可愛い、をコンセプトにしていたのですが震災後に他の業態は客足が戻ってきているのに、うちの店には戻ってきてくれませんでした。うまくいかなかっただけではなく、女性ウケを狙ったハンバーガー屋をやっている自分たちもいつしか面白くないと感じるようになっていました。
そうだったんですね。曾さんの開業までのご経歴が気になります!どういう経緯で飲食業界に入られたのでしょうか?
うちの会社は、もともと父が創業した会社なんです。台湾人の父が40年前に訪日した際に最初は小さな町の中華料理屋を開業しました。当時は外国人なので物件を借りるにしても家賃を何ヶ月分も先払いしてようやく借りれたくらい大変な思いをしたそうです。父の引退と共に兄と会社を引き継ぎました。私は大学に通っていたのですが在学中にお店を良く手伝っていました。お客さんに感謝されることにやりがいを見出すようになり、徐々に仕事の方が面白くなって大学を中退しました。
店名の由来をお伺いできますでしょうか。
餃子を愛で包むから「餃包」(ぎょうぱお)と名付けました。
「肉汁水餃子 餃包」さんの名物、ウリを教えてください。
台湾人である父の故郷の味「小籠包」と、熊本出身の母の味「だご汁」を組み合わせた商品「餃包」という水餃子です。
メニュー考案などは曾さんが行われているのでしょうか?
私が中心でやっています。ただ普段メニューを変えることはほとんどありません。その代わり、お客様にせっかく足を運んでいただくので、デリバリー等では感じられない価値を提供したいという思いから接客、サービスの向上には力を入れております。
コロナの影響はありましたか?
一番大きな取り組みは自社工場で作った餃子を飲食店様向けに販売を拡大させたことです。2年くらいで2,500店舗と取引させていただくほどになりました。コロナの影響で自店舗の売上は下がりましたが餃子の卸販売はありがたいことに好調です。
他の飲食店が苦戦している中すごいですね。脱帽です。
お店の方は、コロナで飲食店を避けようという世間の流れがあったので色んな企画を考えました。店頭のデットスペースを使って「せんべろテラス」を作りました。1000円という格安で食べ放題+飲み放題を提供しました。店前で注目されるのでお客様が店内にも入ってきてくださいました。その施策が功を奏して今では「せんべろテラス」は2ヶ月先まで予約が埋まっています。
宣伝効果抜群ですね!
ある時、Twitterで「餃包」と検索したら当店の「せんべろテラス」が、Twitter内で参考となるマーケティング施策として称賛されていて驚きました。インスタ、TikTok、YouTubeなど色々なメディアで取り上げられてるものがバズってお客さんがお越しくださってくれることもありました。
す、すごい。。飲食店をやっていて嬉しかったことはなんですか?
餃子ってラーメンとか寿司に比べてまだ世界から見たらそんなに認知度が高くないと思っています。そこをもっと変えたいと思ってます。日本の餃子は美味しい、日本の文化なんだよということを伝えていきたい。なので最近「餃包」を目的に来てくれる外国人が増えてきているのでとても嬉しいです。外国人から美味しいと言ってもらえた時に「よし!」という気持ちになります。
外国人が良く利用するトリップアドバイザーにも貴店が掲載されているのはインバウンド旅行者にも餃子を味わって欲しいからでしょうか?
はい!ちなみに当店の「餃包」は10万店掲載されている東京レストラン部門で1位を飾っております!月間5億人のアクティブユーザーを抱えているトリップアドバイザーに1位で掲載されているのはとても励みになります。
お仕事のこだわりやポリシーはございますでしょうか?
事実確認ですね!事実は何なのかをまず最初に理解すること。数字もそうですし、お客様の声も我々にとって事実です。そういった事実情報を回収することを重要視しております。例えばお客様からアンケートを取っているのですが「いついつに対応した〇〇という店員の態度がとても悪かった」というアンケートがあってもまず本当にスタッフの態度が悪かったのか事実確認をします。リーダーや店主の主観でアンケート用紙にこう書かれたからここ良くないよ、直してねと言われてもスタッフからすると「やってるつもりなんだけどなー」と腑に落ちないケースがあると思うんです。なので事実に基づいて確認できる仕組み、自分で事実を確認して腑に落ちることができる仕組みを徹底しています。
「餃包」さんの今後の展望を教えてください。
餃子の文化を根本的にもっと皆さんに知っていただきたいです。世界の人に広げていきたい。餃子を広める活動の一つとして個人的にも餃子的YouTuberもやっています。本来競合にあたいする他の餃子屋をたくさん紹介しています(笑)餃子ってもっと深いし良いものだよと伝えていきたいと思っています。
最後に若者にメッセージをお願いいたします。
人生に迷った時は餃子を食べて接客業に就いてみてください(笑)餃子ってタンパク質もビタミンも炭水化物も入っていて栄養満点なので悩んでいたり落ち込んでる子には良く「餃子が足りてないよ」と言っています(笑)今の若者には餃子がまだまだ足りてないと思います!
餃子、食べます!!(笑)曾さん、本日は貴重なお時間をありがとうございました!
ありがとう餃子いました!
■店舗情報
・店舗名
肉汁水餃子 餃包
・所在地
〒106-0032 東京都港区六本木4丁目9−8
・アクセス
六本木駅から2分
・営業時間
平日16:30-23:45
土日12:00-23:45
・電話番号
05035033119
・食べログ
https://tabelog.com/tokyo/A1307/A130701/13149929/
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