日本初のメキシコ料理店!?70年以上続く伝統のメキシコ料理を提供する「メキシコ料理ロシータ」さんにインタビューさせて頂きました!
木野さま、本日は宜しくお願い申し上げます。
「メキシコ料理ロシータ」の木野です。宜しくお願い致します。
まず初めに店名の由来をお伺いできますでしょうか。
店名の由来の前に、お店が出来た経緯からお話しさせてもらいますね。
「ロシータ」というお店は、最初私の妻の祖母が創業しました。祖母は戦前にメキシコ移民者として30年間メキシコで暮らしており、その後日本に帰ってきて現地で学んだメキシコの家庭料理を米軍さん相手に福岡の中州で提供していたのが始まりです。
とても歴史のあるメキシコ料理店なんですね!
おそらく日本で初めてのメキシコ料理店だと思います。笑
当時メキシコの食材を仕入れることは困難だったのですが、通訳として米軍と関わっていたので、その米軍からの横流しで食材などを仕入れていたと聞いております。
それは間違いなく日本で初めてのメキシコ料理店だと思います。笑
「ロシータ」という店名は祖母のメキシコ時代の名前が”ロシータ”だったので、その名前をそのまま店名にしたみたいです!
開業のきっかけを教えてください。
私は愛知県出身なんですが、福岡県の大学に進学しそこで妻と出会いました。その後妻の実家にメキシコ料理を食べに行った際に、その美味しさにとても感動したのが「メキシコ料理をやりたい」と思ったきっかけです。私は「ロシータ」のメキシコ料理に惚れ、本家の「ロシータ」で15年ほど修行をさせて頂いたのち、私の地元の愛知県豊田市にて「ロシータ」の2号店として独立しました。
そのような経緯があったのですね。
い。現在は名古屋に2店舗目をオープンし、そちらの店舗は長男と次男に任せております。現在は2店舗とも本家からは完全に独立しております。
ちなみに本家は義理の兄が経営をしております。
開業されたのはいつ頃でしょうか?
豊田のお店は2009年に開業しまして、現在は14年目になります。
名古屋の店舗は2022年の2月に開業をしました!
コロナの影響はありましたか?
大いにありましたが、ウチの場合はコロナのお陰でコロナ前より売り上げが上がりましたね。名古屋の店舗もオープン出来たのも正直コロナのおかげです。笑
詳しく聞きたいです!
コロナ前は、なかなかメキシコ料理というものが認知されていない状況でした。そんな中コロナが流行り始めてテイクアウト需要が伸び、これを機にとお客様がウチのメキシコ料理を食べて頂いたのがきっかけで爆発的に認知度が高まり、それに比例して売り上げも上がっていきました。
なるほど!!嬉しい誤算だったわけですね!笑
はい!コロナ禍のテイクアウトメニューに飽きてきた方々が多くいる中で、SNSなどで何か良いものがないかと探しているときに当店を見つけてくれた感じですね。
テイクアウトでウチの料理を食べたお客様が「メキシコ料理はこんなに美味しいんだ!」と実感していただき、リピートに繋がったり、店舗に足を運んで頂けるお客様も増えていきました。
「ロシータ」さんの名物、ウリを教えてください!
ウチはタコスが名物なんですが、皆さんが想像するタコスとは違うかと思います。笑
わかりやすく言うとパリッとした揚げ春巻きがみたいな感じなんですが、これが祖母のロシータさんが”タコス”と言っている料理です!
メキシコに30年間も住んでいたロシータさんが出されている”タコス”ということは、こちらが本物のタコスということですね!笑
本物かどうかは別として、これがロシータさんの”タコス”です!笑
ウチはこの味を70年以上も守り続けております。
メニューなどは昔からのメニューをそのまま使われているのでしょうか?
それとも木野様が考えた新メニューなどもあるのでしょうか?
特に新メニューなどは作っておらず、創業時から70年以上メニューは変わっておりません。
70年以上前からメニューが変わらず、当時の人にも現代の人にも認められているのは本当に凄いことだと思います!
次は木野さんの経歴について教えて頂きたいです!
先程も少し話が出ましたが、当時大学生の私は「ロシータ」のメキシコ料理に惚れて飲食業界に飛び込みました。
その後はバイトとして勤めさせて頂き、大学卒業とともにそのまま「ロシータ」へ就職をしました。就職の際に、交際していた妻への結婚を親御さんに申し入れましたが、見事に断られてしまい就職してから2年間は皿洗いとキャベツを切ることをしておりました。
2年間皿洗いとキャベツ切りのみとは…。苦笑
妻の父が師匠になるので、その2年間はどんな働きをするか試されていたのだと思います。笑
働き始めてから2年後に結婚の許可が下り、そこから料理の修行も本格的に始まっていきました。その後15年間の修行を経て、地元愛知県の豊田市にて独立をしました。
これまでで一番大変だった時のエピソードなどがあれば教えてください。
次男が大病を患ってしまったときがありその時は大変でしたね。苦笑
当時はまだ開業して3年ほどしか経っておらず、夫婦で切り盛りしていたこともあり、看病と店舗運営とで本当に大変でした。
逆に飲食店をやっていて嬉しかったことはなんですか?
バイトの子にもよく言われるのですが、お会計の際にお客様から「美味しかった」と言われる確率がとても高く、そういったお客様の声は本当に嬉しいですね。
あとは息子達が継いだというか親の背中を見ながら同じ飲食の世界に入ってきてくれて、一緒に経営をしてくれていることが嬉しいです!
お仕事のこだわりやポリシーなどはございますでしょうか?
祖母のロシータさんが創業した当初の味を変えずに守っていくことです。
一度は機械を入れて料理を作っていく話も出ましたが、やはり味が変わってしまうということでやめました。
「ロシータ」さんの今後の展望を教えてください。
今後は名古屋を中心に店舗を増やしていきたいと考えております。
最終的には日本全国に「ロシータ」の味を知って頂きたいと思っているのですが、店舗が増えると昔ながらの味を守れなくなっていくし、そのギャップが悩ましいですね。苦笑
うーん。確かに悩ましい課題ですね。
大きいことを言うと47都道府県に1店舗ずつ展開したいと思っているのですが、ただ、まずは目の届く名古屋市内に店舗展開をしていきたいと考えております。
名古屋と福岡の中洲の店舗は地方のお客様の来客率が高いこともあり、まずは主要都市に展開していきたいですね。豊田だとなかなかそうもいかないので。笑
最後に若者に向けてメッセージをいただけますでしょうか。
私は21歳の時にメキシコ料理と出会い、”ピン”ときてこれ一本で今までやってきました。ただ、若い人は選択肢が多い分色々と迷うこともあると思います。その中で「これだ!」と思えることに思い切って挑戦して生きてほしいと思います!
木野さん、本日は貴重なお時間をありがとうございました!
ありがとうございました!